珠洲市の県道トンネル補修で発注図書に反映されたGC系工法、LEAが施工会社・営業会社向けのパートナー募集を開始

一般社団法人ライフエクステンション協会(LEA、東京都千代田区、代表理事・久保光司)は、2026年10月29日に「LEAパートナー制度」の募集を開始します。対象は、塗装・防水・補修の施工会社や営業会社、建材商社などです。この制度では、臭いへの配慮が必要な現場や、足場・養生・粉じん対策などの条件からブラスト施工が難しい現場の補修方法を検討する際に、GC工法を自社の提案や施工に取り入れ、資料や技術相談を活用できます。
石川県・珠洲市の県道トンネル補修で発注図書に反映
石川県が発注した珠洲市内の県道トンネル内面補修工事では、GC系材料を使う工法(GC系工法)が発注図書に反映されました。施工開始は2026年11月の予定です。この工事は、災害復旧費と県単独費を合わせた道路災害復旧工事です。LEAは施工指導と品質確認で関わります。
入札前には、設計段階で検討されていた内面補強工法との比較資料を県に提出し、事前協議を行いました。比較の対象は、繊維シート、成型版、鋼板を用いる工法です。資料では、GC系工法の特徴として次の点を示しました。人力で施工できること、樹脂モルタルとメッシュで断面修復とはく落防止を行うこと、内面全面の表面保護まで一連の工程で進められることです。
臭いやブラスト施工に制約がある現場に向けたGC工法
稼働中の施設や、住宅・学校・病院の近くでは臭いへの配慮が欠かせません。また、足場や養生、粉じん対策などの条件によって、ブラスト施工が難しい現場もあります。GC工法は、鋼材の防錆、コンクリートのクラック補修、はく落予防などに使われる工法です。GCシリーズは水性で、溶剤系に比べて臭いが出にくいのが特長です。鋼材の場合は、錆や旧塗膜の浮きを工具で取り除く3種ケレンで施工できます。材料には、鋼材の錆面や湿潤・塩害コンクリートに付着するものを用います。
LEAは、下地の状態や必要な性能を踏まえて、工法を使える条件と使えない条件を整理します。追加調査や設計者の確認が必要な事項も整理します。そのうえで、案件の条件に応じて代表部位で試験施工や付着測定を行い、本施工に移るための条件を確認します。現在登録されている工法はGC工法ですが、工法登録は素材やメーカーを問わず受け付けています。なお、GCシリーズの開発元は株式会社グローケミカルで、同社とLEAの間に資本関係や役員関係はありません。
試験結果と施工実績
- はく落防止については、第三者機関で押抜き試験(JSCE-K533)などを実施しています。NEXCO試験法による試験やガス有害性の試験も含まれ、報告書の総評で性能が確認されています。
- 材料試験の代表値として、GC-100の剥離強度は鋼材錆面で3.03 N/mm²です(3種ケレン以上)。湿潤コンクリートでは2.81 N/mm²、塩害コンクリートでは2.53 N/mm²でした。
- GC-110の促進中性化26週での中性化深さは0.9 mmでした。無処理の試験体は18.4 mmでした。
これらの試験値は、第三者機関が指定した条件の下での材料試験の結果であり、耐用年数を保証するものではありません。剥離強度はJIS A 6909、促進中性化はNEXCO試験法439に基づいています。
GC工法は2015年から、電力関連施設、工場、トンネル・鉄道高架、公共施設などで施工されてきました。公共分野では、GC工法を用いた施工会社による次のような施工があります。石川県の鉄道高架橋で、塩化カルシウム害による鉄筋の錆と剥落を防ぐ補修。鹿児島県で、橋梁長寿命化修繕計画に基づく橋梁補修工事。これらはLEA設立前の工法としての実績であり、協会自体の実績とは区別されています。
役割に応じて選べる3つの区分と会費で使えるもの
- LEA営業パートナー:営業会社や建材商社などが対象です。案件を開拓・提案し、施工会社と連携します。
- LEA認定施工パートナー:塗装・防水・補修の施工会社などが対象です。標準施工マニュアルに基づいて施工し、記録を残します。
- LEA認定総合パートナー:案件開拓から施工までを自社で行う企業が対象です。
協会や営業パートナーに寄せられた案件を、地域や工種が合う認定施工パートナーにつなぐ仕組みもあります。会費の範囲で利用できるのは次のものです。
- 区分に応じた名称と、協会が使用を許諾した実績資料
- LEA標準施工マニュアルと施工記録様式
- 電話・オンラインによる技術相談
- 口頭や既存資料をもとにした案件の初期相談
- 自社が提案する案件の事前登録
初期相談は、営業パートナーと認定施工パートナーが月1件、認定総合パートナーが月2件まで利用できます。案件の事前登録をすると、受付日から2年間、協会を含む関係者が登録会社を不当に外して案件を進めないための仕組みが適用されます。ただし、登録によって独占権や受注権が生じることはありません。また、受注・成約・収益の保証や地域独占もありません。
次の支援は、案件ごとの個別見積で対応します。
- 現地確認
- 試験施工の立会い
- 施工指導
- 発注者や元請への説明への同行
- 工法提案書や施工イメージ図の作成
所定の条件を満たす案件には、確認した工程・部位・記録の範囲と結果を記した施工品質確認書が発行されます。ただし、この確認書は保証ではなく、発注者による監督や検査の代わりにもなりません。認定や登録はLEA独自のもので、公的資格、第三者認証、公的登録ではありません。構造安全性など設計者などの判断が必要な事項は、LEAの確認の対象外です。また、LEAは施工管理の代行機関や検査機関ではありません。各区分の参加条件や費用は、制度資料にまとめられています。
代表理事のコメントと今後の取り組み
代表理事の久保光司氏は、次のようにコメントしています。「補修に必要なのは、材料の特長を伝えることだけではないと考えています。どの条件で使い、どう施工し、何を記録するか。その判断と手順を現場でそろえたいという思いが、協会をつくった理由です。」
現在LEAは、橋の床版防水の評価と、下水道施設のコンクリート防食に向けた試験を第三者機関で進めています。いずれも結果はまだ出ていません。制度資料には、募集区分、支援内容、案件登録から施工までの流れ、参加条件・費用がまとめられています。資料請求は、電話(03-5288-5252)、メール(info@lea.or.jp)、公式サイトのお問い合わせフォームで受け付けています。臭いへの配慮が必要な現場や、ブラスト施工が難しい現場で補修・防錆の方法を検討している発注者やコンサルからの相談も、同じ窓口で受け付けています。
出典:LEA








