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台湾の建設業界視察団24人がオイレス工業を訪問 日本で初めて同社LRBを採用した基礎免震ビル「TC棟」を見学

台湾の建設業界視察団24人がオイレス工業を訪問 日本で初めて同社LRBを採用した基礎免震ビル「TC棟」を見学
TC棟の地下ピットを見学する視察団員ら
TC棟の地下ピットを見学する視察団員ら

台湾のゼネコン・デベロッパー経営者らがオイレス工業を訪問

台湾のゼネコンやデベロッパーの経営者らで構成される視察団「2026 創新建築智慧永續見學團」が、9月30日(水)にオイレス工業株式会社(本社:神奈川県藤沢市、代表取締役社長:坂入良和)を訪れました。来社した団員は24人です。一行は、同社の鉛プラグ挿入型積層ゴム支承(LRB)が日本で初めて導入された建物を見学し、製品開発の歴史や免震技術について理解を深めました。

当日は、取締役会長の飯田昌弥氏のあいさつに続き、免制震事業部企画部営業企画課長の内田康博氏が、事業内容や製品の採用事例などを説明しました。その後、視察団は12人ずつの2組に分かれ、事業場内を巡りました。

1987年築「TC棟」の地下で免震装置を間近に

日本で初めて同社のLRBを採用した基礎免震構法ビル「TC棟」(テクニカルセンター棟、1987年築)では、同社の従業員が地下にある点検・見学用のエリアを案内しました。実際の免震装置を示しながら、その構造や設置数を紹介し、地震が起きた際にどのように働くのかなどを解説しました。

軸受製品に触れて材質を確認したり、使用環境について学んだりする視察団員
軸受製品に触れて材質を確認したり、使用環境について学んだりする視察団員

「すべり軸受」の技術から生まれた免震・制震装置

オイレス工業は「すべり軸受」のメーカーとして創業した企業です。軸受製品は半導体製造装置や自動車、再生可能エネルギー設備などに使われ、連結売上高の約7割を占めています。免震・制震装置は、この軸受づくりで培ってきた摩擦・摩耗・潤滑の技術を応用して開発されたものです。視察団は、軸受製品や説明パネルなどが並んだ展示ルームも訪れ、製品を実際に手に取って眺めたり、採用事例について学んだりしました。

見学を終えた団長の張芳民さん(台湾スマート居住空間産業連盟 会長)は、高い技術力で人の暮らしを守っているというオイレスの理念を学べたと述べ、免震装置に関する知識や技術を台湾でも普及させたいと語りました。

台湾メディアのインタビュー取材を受ける取締役会長の飯田(左から3人目)と代表取締役社長の坂入(同2人目)ら
台湾メディアのインタビュー取材を受ける取締役会長の飯田(左から3人目)と代表取締役社長の坂入(同2人目)ら

台湾での普及に向けた協業と今後の展望

同社は2018年5月、視察団の副団長である吳松源さんが代表取締役会長を務める「台湾松澤防震設備股份有限公司」(台湾松澤)と、免震・制震装置の販売に関する代理店契約を結んでいます。今回は台湾の有名メディア「商業周刊」や「非凡新聞台」などの記者も視察団員として来社し、飯田会長と坂入社長へのインタビュー取材も行われました。両社の関係や台湾での販売戦略などについて、質問が相次ぎました。

代理店契約のきっかけについて、飯田会長は、地震の多い台湾で安心・安全を守る免震装置を使った建物を広めたいという吳さんの熱い思いに感銘を受けたと説明しました。吳さんは製品を販売する台湾松澤を台湾北東部の宜蘭に設立し、普及に向けて尽力しているといいます。今後の協業体制について飯田会長は、台湾市場はまだまだこれからだとしたうえで、日本だけで生産するとコストや納期がかかることから、品質認証に合格した台湾松澤に制震装置の製造販売を許可するライセンスを付与し、現地で制震装置を生産できる体制が整ったと述べました。さらに飯田会長は、建物の高さに応じて必要となる製品は異なるとし、次のような方法で台湾市場を開拓していく計画だと語りました。

  • 低層建築物には、低層建築物用に製品化された免震装置で対応
  • 高層建築物には、台湾松澤が生産した制震装置や、同社が国内で製造した免震装置の輸出で対応

1987年に製造販売を始めた免震・制震装置の広がりについて、飯田会長は、当時は公共施設で少しずつ採用されていたものの、1995年の阪神淡路大震災で免震建物への地震被害が少なく、効果が認められて導入が一気に進むようになったと振り返りました。吳さんは、台湾でも同じように地震が発生してリスクを感じることで、免震・制震装置の重要性を認識してくれるのではないかと話しました。

半導体工場、東南アジア、そして働く誇り

台湾で建設が進む半導体工場について、飯田会長は、建物の規模に応じて適切な免震装置を選択する必要があると指摘しました。日本ではデータセンターや半導体工場のような大規模な建物には免震を徹底しようというのが主流になってきており、台湾でも今後同じような動きが表れることに期待を示しました。台湾から東南アジアなど他国への供給については、好機はあるだろうと述べ、マレーシアやインドネシアでも地震は発生しているものの、免震・制震装置を導入した高層建築物はまだあまりないと説明。時間はかかるかもしれないが、技術に付加価値を見出してくれれば供給ができる可能性は十分にあるとの見方を示しました。働くうえでの誇りや大切にしていることを問われると、飯田会長は難題にぶつかっても諦めないことを挙げ、お客様の困りごとを解決するために何度も試行錯誤を繰り返し、顧客と一緒に新たな製品を作り上げられる体制が強みで、課題解決を図れた際の喜びは大きいと語りました。坂入社長は、幅広い仕事をできることが働く楽しさにつながるよう、従業員一人一人に多様な仕事を任せていると説明。軸受、免制震、建築の各事業を展開しており、どれも社会貢献性が高いとしたうえで、全従業員が「自分の仕事が社会で役立っている」という姿勢で仕事に向き合ってくれており、それが非常に誇らしいと述べました。

今回の視察は、日本の都市開発の動向に加え、スマートホームやカーボンニュートラルに関する取り組みなどへの理解を深めることを目的としたものです。視察団は9月29日(火)に来日し、10月4日(日)に帰国しました。視察やインタビューの様子は、非凡電視台(USTV)ニュース「非凡財經新聞」で10月22日に放送されたほか、商業周刊や鏡週刊でも紙面とウェブで記事が配信される予定です。オイレス工業は今後も台湾松澤との連携を強化し、現地での免震・制震技術の普及に努めるとしています。

出典:オイレス工業株式会社

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