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SE構法で建てた「無印良品 那珂川」「無印良品 精華台」、令和8年度 木材利用推進コンクールで優秀賞

SE構法で建てた「無印良品 那珂川」「無印良品 精華台」、令和8年度 木材利用推進コンクールで優秀賞

木造建築プラットフォーム企業の株式会社エヌ・シー・エヌ(東京都千代田区、代表取締役社長:田鎖郁男)が「SE構法」を用いて、構造設計や資材供給などを支えた大規模木造店舗が2つ、表彰されました。対象は「無印良品 那珂川」(福岡県那珂川市)と「無印良品 精華台」(京都府相楽郡精華町)です。木材利用促進中央協議会が主催する「令和8年度木材利用推進コンクール(優良施設部門)」で、両店舗がそろって「優秀賞」を受けました。

SE構法で建てた「無印良品 那珂川」「無印良品 精華台」、令和8年度 木材利用推進コンクールで優秀賞

環境性能と地域材の活用が評価

木材利用推進コンクールは、特色のある木造施設や、地域材の利用拡大に積極的に取り組む施設・企業を表彰する全国規模の制度です。国産材の利用と木造建築の普及を目的としています。

今回評価されたのは、両店舗が最高ランクの『ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)』認証を取得した環境性能です。あわせて、構造躯体や内装材に地域材を積極的に使っている点や、「SE構法」によって開放的な一室空間を実現している点も評価されました。環境負荷の低減と地域の持続可能性を両立させた建築デザインが、高い評価につながりました。

これまでの木材利用推進コンクールの受賞実績としては、第1回(令和6年度)に「無印良品 唐津」(佐賀県唐津市)、第2回(令和7年度)に「無印良品 日田」(大分県日田市)がそれぞれ優秀賞を受けています。第3回(令和8年度)となる今回は、那珂川と精華台の2店舗が優秀賞に選ばれました。エヌ・シー・エヌは2024年に誕生した唐津・日田の両店舗から、良品計画が中期経営計画で掲げる「ESGトップランナー」の考え方に沿って木造化を支えてきました。また、2024年には大規模木造建築として国内初となる『ZEB』認証を取得しています。

SE構法で建てた「無印良品 那珂川」「無印良品 精華台」、令和8年度 木材利用推進コンクールで優秀賞

2店舗それぞれの特長

無印良品 那珂川(2026年3月13日オープン)

太陽光パネルや全熱交換器などの高効率な省エネ設備を導入し、『ZEB』認証を取得しました。構造躯体と仕上げ材に使った木材は約258㎥で、炭素貯蔵量は190tCO2です。外壁には福岡県産のスギ材を用いています。店内の壁面や家具などには、地域産の木や土、藁、博多織の端材などを取り入れ、土地の記憶を伝える温かみのある空間に仕上げています。構造は「SE構法+燃え代設計」で、柱断面300角・7mスパンの柱グリッドによって開放的な大空間をつくり出しています。

無印良品 精華台(2026年6月19日オープン)

本州で初めての無印良品の大規模木造店舗です。商業地域で、かつ規制の厳しい「防火地域」という建築条件をクリアしました。躯体と仕上げを合わせて約259㎥の木材を使用し、炭素貯蔵量は206tCO2です。外装や内装、什器には京都府産のスギ材を採用しています。太陽光パネル、蓄電池、全熱交換器を組み合わせて『ZEB』認証を取得したほか、停電時に特定負荷を利用できる機能を備え、地域の防災拠点としての役割も担います。さらに、90分準耐火構造の外壁や防火区画を設けた「延焼防止建築物」として計画されています。

  • 無印良品 那珂川:福岡県那珂川市道善5丁目36/木造平屋建て(SE構法)/延床面積1,839.27㎡(556坪)/準住居地域、法第22条区域/準耐火構造
  • 無印良品 精華台:京都府相楽郡精華町精華台6-2/木造平屋建て(SE構法)/延床面積1,784.30㎡(540坪)/商業地域、防火地域/延焼防止建築物
SE構法で建てた「無印良品 那珂川」「無印良品 精華台」、令和8年度 木材利用推進コンクールで優秀賞

「防火」と「コスト」の壁に挑む木造技術

脱炭素社会に向けて建築物の木造化への関心が高まる一方で、市街地などの「防火地域」に建てる大規模建築では、火災時の安全確保の観点から鉄骨造やRC造を選ぶのが業界の常識でした。中大規模建築の木造化には、特殊な資材や複雑な設計プロセスによって「鉄骨造に比べてコストが高くなる」という経済的な壁もありました。「無印良品 精華台」でエヌ・シー・エヌは、無印良品の木造店舗として初めて、防火対策の基準が厳しい地域に対応した木造サステナブル建築を全面的にサポートしました。今後は建築DX(BIM)や自社開発の構造・環境設計、効率的な資材調達までを包括し、「規制」と「コスト」の壁を破って、木造で計画可能な経済合理性の実現を目指すとしています。

防火面で鍵となるのが「燃え代設計」です。火災時に木材の表面が燃えることをあらかじめ想定し、構造上必要な断面に余裕を持たせて設計します。万一火災が起きても、表面にできる炭化層が内部への燃え進みを抑え、延焼による倒壊を防いで避難の時間を確保します。今回は最新の建築基準法改正の内容を踏まえて耐火被覆の範囲を綿密に見直し、構造材の「木の現し」をより広く実現しました。木の見え方に配慮した設備機器の設置ルールも独自に設けています。この仕組みは、事前に開かれたメディア向け見学会でも質問が多く寄せられたポイントでした。

環境面では、この木造化による環境価値を精密に構造計算し、数値化しました。林野庁のガイドラインに基づいて算出した結果、長距離輸送によるCO2排出削減効果だけでなく、建物全体で炭素を長期間にわたり街の中に貯蔵することが示されました。この成果は、良品計画が目指す「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量の削減」というESG目標に貢献するものと位置づけられています。

両店舗の骨格となる「SE(Safety Engineering)構法」は、従来、鉄骨造やRC造で主流だったラーメン構法を木造住宅に取り入れ、安全かつ便利に利用できるようにシステム化したエヌ・シー・エヌ独自の木造建築システムです。軸組には高精度な構造用集成材を、接合部には独自開発の高強度なSE金物を使います。すべての建物で構造計算を行い、そのデータに基づいて設計することで、耐震性能と自由度の高い空間を両立させます。大開口や高い吹き抜けを自在に配置できることから、パッシブな住宅や大規模木造建築に広く採用されています。

出典:NCN

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