大林組と日本セイフティー、木製仮囲いを現場から現場へ循環させる仕組みを始動

株式会社大林組は、日本セイフティー株式会社と連携し、自社で開発した木製仮囲いを現場間で使い回す取り組みを開始しました。使用後に回収したパネルは点検・整備を経て、別の建設現場で再び使われます。この仕組みは、2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)に出展する展示館「大林組 モリソラミライ」の外装に使う木製パネルにも適用する予定です。

木の仮囲いを「使い切り」で終わらせないために
仮囲いは、建設現場を周辺環境から区画し、安全を確保するために欠かせない仮設資材です。大林組は周辺環境や景観との調和、そして木材の利用促進を目的に木製仮囲いを開発し、製品化を進めてきました。
ただし、木製仮囲いを複数の現場で繰り返し使うには、いくつかの課題があります。使用後の保管場所や次の利用先を確保しなければならず、再利用の前には品質の確認や、状態に応じた補修も必要になります。そこで両社は、製品の供給にとどまらず、回収、点検・整備、保管、次の現場への再供給までを一体で運用する循環利用スキームを組み立てました。
鋼製と同じ下地に付く、木製パネルのつくり
大林組の木製仮囲いのパネルは、一般的な鋼製仮囲いと同じ下地に取り付けられる納まりになっています。そのため、設置や撤去も一般的な鋼製仮囲いと同様の方法で行えます。
木材は乾燥などによって収縮するため、パネルの長辺部には相欠き加工が施されています。相欠き加工とは、2つの木材の接合部分をそれぞれ厚さの半分ずつ切り欠いて重ね合わせる木工の技法です。パネル同士をかみ合わせて設置するので、収縮してもパネル間に隙間が生じにくく、一体感のある仕上がりになります。

回収から再供給まで、両社で役割を分担
スキームでは、大林組が開発した木製仮囲いを日本セイフティーが建設現場に供給します。使用後の回収、状態確認、必要な補修や整備、保管を経て、次の現場へ再供給するまでの一連の業務も日本セイフティーが担います。
両社は、回収したパネルの状態に応じた補修方法を確立し、再利用の可否を判断する確認基準も整備しました。これにより、品質を確保しながら繰り返し使える運用体制を築いています。さらに、使用状況や転用時期などの情報を両社で共有することで、これまで現場ごとに完結していた木製仮囲いを複数の現場で循環させる運用を実現しました。各社の主な役割は次のとおりです。
- 大林組:木製仮囲いの技術開発、適用計画、性能・品質に関する検討、使用実績と改善知見の蓄積、展開方針の検討
- 日本セイフティー:現場への供給、使用後の回収、点検・補修・整備、保管、在庫・転用時期の管理、次の現場への再供給

国際園芸博覧会の展示館外装も、会期後は仮囲いへ
2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)に出展する展示館「大林組 モリソラミライ」では、外装に木製パネルを約1,000枚使用します。これらのパネルは会期終了後に点検・整備を行い、別の建設現場で仮囲いとして再利用する計画です。
木製仮囲いを繰り返し使うことで木材資源をより長く有効に活用し、回収から再供給までを一体で運用することで、各現場の管理や調整の負担を軽減するとしています。両社は今後、この取り組みで得た知見を蓄積して回収・整備・転用のさらなる効率化を図るとともに、大林組施工案件に限らず全国で適用現場の拡大を進め、木材資源の有効活用と環境負荷の低減を通じて持続可能な社会の実現に貢献していくとしています。
出典:株式会社大林組








