レアメタルを9割削減した新材料「サステロイ STN30」、日本機械工具工業会賞で「技術功績賞」を受賞

超硬合金製の耐摩耗工具や金型の製造で国内トップシェアを持つ冨士ダイス株式会社が、新材料「サステロイ STN30」の開発で評価を受けました。日本機械工具工業会が主催する「2026年度日本機械工具工業会賞」で、「技術功績賞」を受賞しています。受賞テーマは「W、Coを9割削減した新材料【STN30】の開発」です。

タングステンとコバルトの使用量を大幅に削減した硬質材料へ
超硬合金は、工業用途で幅広く使われている材料です。ただし、主原料のタングステンとコバルトはどちらも希少金属(レアメタル)で、供給元が特定の地域に偏っています。とくにタングステンは中国への依存度が高く、安定して調達することが大きな課題になっています。
冨士ダイスは、こうした調達リスクを抑えるため、2023年からタングステンとコバルトの使用量を大幅に減らした硬質材料の開発を始めました。その成果が「サステロイ STN30」です。一般的な超硬合金と比べて、タングステンとコバルトの使用量を約90%削減しています。それでいて、被加工性と耐摩耗性は同等レベルを実現しています。
「サステロイ STN30」の主な特長
同社は、新材種「サステロイ STN30」の特長として次の点を挙げています。
- W(タングステン)とCo(コバルト)の使用量を9割削減
- 超硬合金より軽く、比重は鋼と同程度
- 一般的な超硬合金より高い耐食性
- 超硬合金に近い耐摩耗性
- 研削加工性は超硬合金と同等で、放電加工にも対応
- 磁性を持つ
同社は今後も、希少資源への依存を減らし、安定供給に役立つ材料開発を通じて、顧客のものづくりを支えていくとしています。
JIMTOF2026では開発中の新材種を初公開
2026年10月26日(月)から10月31日(土)まで、東京ビッグサイトでJIMTOF2026(第33回日本国際工作機械見本市)が開催されます。冨士ダイスはこの会場で、タングステンを使わない「サステロイ」の高強度・高靭性グレードとして開発中の新材種を初めて公開します。ブースは西1ホール W1030です。
冨士ダイス株式会社について
冨士ダイスは、創業77年の超硬合金製耐摩耗工具・金型メーカーです。素材開発力と精密加工技術を強みとし、国内に加えて海外2か国にも生産拠点を構え、国内トップシェアを誇っています。
販売は直販体制で行っています。顧客ごとのニーズに合わせ、原料粉末の調製から焼結、機械加工、製品検査までを一貫して自社で手がけ、幅広い業種と取引しています。
出典:冨士ダイス株式会社








